「アメリカ海軍に学ぶ「最強のチーム」のつくり方」レビュー

「アメリカ海軍に学ぶ「最強のチーム」のつくり方」レビュー。

 

  

アメリカ海軍に学ぶ「最強のチーム」のつくり方: 一人ひとりの能力を100%高めるマネジメント術 (知的生きかた文庫)

アメリカ海軍に学ぶ「最強のチーム」のつくり方: 一人ひとりの能力を100%高めるマネジメント術 (知的生きかた文庫)

 

 

目的

リーダーシップとまるっきり縁がなかったわけではないけれども、あまりリーダーシップを取る機会がなかったのは事実。

今から学生に戻れるなら、コミュニケーション能力とリーダーシップについては、口を酸っぱくして伸ばす努力をしろといいたいレベルのスキルである。

 

リーダーシップがある人生を送ることができれば、人生は間違いはあれど納得できる、有意義なものになるだろう。

体系的に知りたい、事例を知りたい、というきっかけから本を手に取った。

 

【読書前に書き出した読書の目的】

  • リーダーシップを取れる人間の特性と考え方を知って、自分自身が身に付けられるように行動に落とし込むこと 
  • リーダーシップとマネジメントの違いを把握したうえで使い分けられるようになり、そして、優秀な管理職として成長できるよう取り組む
  • 良いリーダーシップの実例を知り習得することで、さらに踏み込んだリーダーのありかたを追求すること 

 

ビジネスへの貢献

まずもってリーダシップが必要とされるのはビジネスでの場面。

プロジェクトを進める、部下への指針を示すという部分でリーダーシップは求められる。

マネジメントとは違う概念なので、ゴールを描いて焚きつけるようなイメージ。

リーダーシップは馬力が必要だし、明確なロジックを描くこともできなきゃいけない。

誰もができる能力ではないのは事実。

真似事から入らざるを得ないし、最初から身に付けている人なんて一握りだろう。

 

今後AIが台頭してくる世の中において、リーダーシップのある人材は引く手あまたになるだろう。

必要とされる人材になるためにも、今後一層必要とされる能力になってくると考えられる。 

 

プライベートへの貢献

プライベートでも選択、決断を求められることは多い。

自分がどのような生活を送りたいか、何を成し遂げるかをよくよく理解してからがリーダーシップの出番。

間違っているかもしれない、正解のない人生を歩む道しるべ。

 

自分を信じる=自分の明確な理想を持てるかどうかがカギになる。

家族を路頭に迷わせないためにも、自信みなぎる大黒柱になるような感じだろうか。 

 

感想

確かにその通りという内容(けれどできていない内容)が 多かった印象で、具体的にどうすべきかという現実への落とし込みは少ないように思う。

自分の信念に基づいて、部下に任せてしまう、部下を信じるという部分に本質があるように感じた。 

私の職場のモットーは「きみが艦長だ」になった。(P.21)

  

上司は自分が行うあらゆる決定や行動を通じて、部下にどう活動すべきかを教え込まなければならない。その上で、部下の行動の責任を取る姿勢が必要なのだ。(P.41)

 

目標を明確にし、それを行うだけの時間と設備を与え、部下がそれを正しく行うための適切な訓練を受けていることを確認しないかぎり、もう二度と命令を口にすることはしないようにと、心に誓った。(P.44)

 

実際、誰もどう進めるかが分からない状況でも、リーダーが明確に目標を示すことができれば動く立場の人間は動きやすい。

また、手順は時折確認されるとしても、①やり方を任されること、②責任をとってもらえること、があれば思い切って仕事にかかれるだろう。

能力以上の仕事をすることも期待できそうだ。

 

感想、学び

  • 海軍で通用するリーダーシップ=社会でも通用するスキルであると感じられた
  • 多数の事例を基に行動の裏付けを行っていたものの、自慢をしているように感じられる部分もあり花についた
  • 具体的な示唆に富んだ内容は特段なく、部下の裁量権を増やして、基準を定めて自主的にさせるという部分が印象に残った

 

具体的な取り組み

自分自身が取り組むプロジェクトや新規案件に関して、積極的に答えを絞り出しながら取り組むことが必要。

特別何かトレーニングをするというわけではなく、日常業務から自分事として作業にかかることでトレーニングに代えられるはず。

 

また、マネジメントについても、気になる気持ちを抑えながら、目標の提示&一任というスタイルを推し進めることが重要になってくる。

自分がした方が早い部分も多いし、逆にお膳立ての準備が大変かもしれないが、自分にとってもまかせる経験値が溜まるし、部下にとっても自分の思い通りに案件を進める経験ができる。 

「自分たちの提案を大事にしてくれる上司」に対しては、部下たちは心を開き、信頼を寄せてくれる(P.30)

 

力仕事や盲目的な服従を求めるだけでなく、アイデアや自発性を引き出すことが必要(P.109)

 

部下に任せる際に、指針を与え、その範囲内で動き回ることを許すようにすればいい(P.116)

  

前向きで、直接的な励ましこそが効果的なリーダーシップの本質(P.186)

 

これは、会社全体にとっても良い循環で、自身の仕事を任せることができれば、さらに重要な案件に取り掛かれる。

「自分自身で判断し、行動できる」-彼らの人生がどのようなものになっても、それほど重要で、彼ら自身や彼らの属する組織の役に立つスキルはないと思う。(P.115) 

 

何をするにも必ずもっとよい方法があると考えよ(P.27)

 

生まれ持ってのリーダーシップがない人間にとって、何もせずに日常を過ごしているだけでは身に付かない能力。

日常から少しでも意識して取り組めば、何もしない人よりも間違いなく成長する。

どれだけ早く気付けるか、あとは効率よくやるか。

求めているのは、自発的にものを考える人間だ。(P.137)

 

今後

 リーダーシップは一つの型があるわけでもないし、十人十色の世界。

いろんな事例にあたって、自分の色を出せればOK。

焦ることもない。

 

読書を今後どう活かすか

  • リーダーシップについて不完全な理解の部分もあるので、他の書籍についても読んでみて理解を深める
  • 自分が今からできる仲間を励ましたり、裁量権を与えて取り組ませる部分を増やしていく
  • リーダーシップとマネジメントの使い分けを意識しながら、最終的にチームを良いものにしていくことに注力していく

 

 

 まずは日常にリーダーシップを取り入れよう。