「経営を見る眼」レビュー
「経営を見る眼」レビュー。
目的
経営を見る眼は主にリーダーシップについて知りたくて読んだ。
経営は様々な要素から成り立っているものだが、自分に今一番欠けているものはリーダーシップである。
リーダーシップとは仲間を引っ張る力と一言で簡単に言えるかもしれない。
一方で身に付けるのは意外と難しく、複雑な要素が絡み合って成り立っている故にみながみな身に付けられる能力でもない。
先天的に身に付けている人もいれば、一方で後天的に身につける人もいる。
難しいが習得可能な能力と言える。
自分はもともとカリスマ性がある人間ではないが、努力次第で身に付くのであればにつけたい能力だ。
【読書前に書き出した読書の目的】
- リーダーシップのあり方を理解し、自分の中のリーダーシップ像を明確に描くこと
- リーダーシップを持って業務に取り組めるように、具体的なリーダーシップを体得、ノウハウを得ること
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自身のリーダーシップを伸ばすとともに、マネジメントにも将来的に関われるように意識を向上させる
ビジネスへの貢献
ビジネスの側面でリーダーシップを発揮する場面は多い。
先の見えないトンネルに灯りをともし、仲間を出口に導く必要がある。
確固たる自信がなければできないし、状況に応じた明確な判断も求められる。
引っ張られる仲間からしたらラクができるが、これからの社会でAIに仕事を奪われていく中で、全体を調整し鼓舞し、まとめながら前に進む馬力をもたらす人材は重宝されるだろう。
プライベートへの貢献
プライベートにおいてリーダーシップがどういう役割を果たすか、それは自分の思いを実現したり、家族や仲間を導くための能力とも言える。
実際問題どこかにご飯を食べに行くとなったとしても、優柔不断では頼りがいがない。
その時に自分の思いと具体的な理由を踏まえて提案し、向かうべき方向を指し示すことができれば皆ついてくるし、夫、父親としての尊厳が保てるというもの。
バランスは当然見るとしても、自分の提案を通しながら過ごすことができれば、自分の生き方としても十分に納得できるものになるんではないだろうか。
感想
この本を読んでの感想それは単純明快わかりやすいというところに尽きる。
えてして難しい説明に終始しがちなリーダーシップ関連の本において、この本は論理的に至極明快に書かれている。
わかりやすいだけではなくて自分の赴任を散る体験というか、納得度の高い書籍であった。
リーダーシップは誰でも身に付けることができる。
これが自分が思った印象だ。
感想、学び
信頼感、ぶれない決断
「任せて任さず」という言葉があるが、これはリーダーがあるべき方向を指し示した上で部下に対して権限を移譲し、業務を任せて見守るようなイメージである。
リーダーの要諦とは次の3つのことをきちんと行うことである。
1、部下たちに仕事全体の方向を指し示す
2、部下たちが仕事をしたくなる、やりやすくなる環境を整備する
3、その後は、彼ら自身が自分で仕事をやるプロセスを刺激する。応援する(P.108)
また、リーダーはぶれてはいけない。
自分の意見に自信がない、そんなことではリーダーは務まらない。
だからこそ、自分の意見を明確に持って、考えを深く掘り下げて、部下に対してわかりやすく明確に伝えることが必要とされる。
人があるリーダーに従おうと思えるには、2つの基礎条件があるように思われる。正当性と信頼感である。(P.110)
企業組織の中では、地位というものがしばしば正当性の論拠になる。そして、地位には権限がつきものである。だから、権限を持っているということが、リーダーたる条件に確かになることがある。(P.111)
信頼感を生み出す基礎要件が2つありそうだ。人格的魅力とぶれない決断である。(P.112)
ぶれない決断が信頼感につながる理由は3つある。
第一に、そもそも決断してくれるということ。
第二に、その決断の内容が筋が通っていて、だからわかりやすいし、正しい可能性が高いということ。
第三に、状況の変化とともに決断を安易に変えないこと。(P.112)
自分が慕うリーダーについて考えを巡らせてみても面白い。
自分の考えを持ってぐいぐいと引っ張っていってくれる人は頼りになるし、ついていくメンバーとしては迷うことがなく組織としては良い状態だと言えるだろう。
しかしながら、リーダーは自分の考えを押し付けすぎてもいけない。
自分の考えを押し付け過ぎると、リーダーと言うよりかは独裁者的色合いが強くなってしまう。
リーダーは全体のバランスを見ながら、皆が納得する理由をつけて理想や目標説明することも求められる。
リーダーシップを身に付けたければ
リーダーと言えば総理大臣であるとかプロ野球の監督、有名な企業の社長だとかが想起される。
リーダーになる人はリーダーたる役能力持っていることも当然だが、常に今ある仕事をプライドを持ちリーダーシップをとって取り組んできた結果で習熟していったとも言える。
リーダーになりたければ、今この瞬間からリーダーシップを取る必要がある。
最初は失敗することもあるかもしれない。
しかしながら失敗を経て学ぶこともたくさんあり、自分のリーダーシップを失敗しながら改善して向上させていくことも1つの考え方とも言える。
リーダーの仕事は考えること、判断することをに集約される。
判断基準を持っているからこそ明確な指示が出せるし、間違ったことを指摘することもできる。
その判断指標を公表することも重要だし、精度を高めていくことも求められるだろう。
器量を磨く、器量を大きくすることが、リーダーたりうる条件になる。
(中略)
器量は、3つのものから構成されているように思う。
1、考えることのスケールの大きさと深さ
2、異質な人を受け入れる度量
3、想定外の出来事を呑み込む力
(中略)
周りの人には思いもつかない範囲まで考えたり、徹底的に考えたりしているから、皆が納得する意見を言えるようになる。(P.114)
いずれにしても、判断基準を明確にすると言う事は、自分の考えをクリアにしておくことがまず重要。
自分の考えをクリアにするためには、物事について考えて考えて考え抜いて、深く思考した上で納得する答えを明確な理由とともに持つことが重要となってくる。
一言で言えば、リーダーシップを取るためには自分自身の中で考える能力を持つことが大切である。
想定外の状況でも自分の位置づけをできるためには、そのための大きな地図をもっていなければならない。大きな地図をもつためには、実は日頃から考えていることのスケールの大きさと深さが必要となる。
ここで第三の要件が第一の要件につながる(P.115)
具体的取り組み
自分の考えを具体的に持つ
社会人として必要とされる能力は、論理的思考力に始まり、リーダーシップ、マネージメントなど多岐にわたる。
これらの能力を改めて考え直してみると、コミニケーション能力が根幹にあることも見えてくる。
自分はコミニケーション能力が高くないため全体的なレベルがどうしても劣ってしまうと認識している。
逆に言えば、自分の能力の低さが目に見えているわけだから、そこを改善することができれば飛躍できるはずだ。
コミニケーション能力といっても結局のところ自分自身でどこまで考えられるかが肝心。
そこさえクリアできれば、自分自身の意見を相手に伝える、または、自分の思いを相手にぶつけてやり取りができる。
だからこそまずは自分の考えを具体的に持つことから始めよう。
表現の場を持つ
例えば今こうやってブログを書いていることも能力アップにつながる。
あるいは、家族との会話や、同僚との会話の中で自分の課題を潰せるように取り組むことも求められる。
常にトレーニングの意識を持って自分の考えも深めながら、相手とすり合わせることで、間違っている考えや新たな着想を得るなど思考の幅を広げるトレーニングをしていきたい。
ちなみに、この記事は今までタイピングによって書いていたけれども、現状Googleドキュメントによって書いてきた。
Googleドキュメントで自分の音声入力を進めることで、頭の中をある程度整理しながら話す練習にもなっていると思うし、スピード感を持って話す練習にもなる可能性がある。
話ながら考えると言うのは非常に高度なことで自分にはなかなかできないことだけれども、ブログを書く際にこの手法を使うことが非常に有効だと思うし、何か文章書くときにも使えるかもしれない。
自分の考えや感情を相手に伝えることが今までうまくできなかった自分をこれからは変えていくことが必要だと思うし、自分が変わらないと誰もかまってくれないし社会も自分に合わせて変わってくれるわけでもない。
自分が変われるように努力したい。
今後
読書を今後どう活かすか
リーダーシップの本を読んで何ができるだろうか。
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自分のリーダー像をクリアにし、実際に業務内で信頼される人間としてリーダーシップを発揮する
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業務を任されたうえで、自分の考えを判断基準として推進、逐次報告等を済ませて成果を出せるように動く
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マネージャー、ディレクターレベルに抜擢され、マネジメントのイロハを身に付け、業務面での風格を出せるように取り組む
先述の通り、自分に足りていない必要な能力だと認め、コミニケーション能力と合わせて維持向上できるようにGoogleドキュメントや、他のコミニケーション手法を使って能力を高めていきたいと思う。
プライベート、ビジネス、両方にも必要な能力であるリーダーシップについて、より深く考えを巡らせ対し、考えを巡らす中で自分なりのリーダー像ができてくると思う。
自分の思いと手法をまとめて誰かに伝えると言うことができれば、さらに自分の中の考えが深まるだろうしより強固な判断基準ができたり、何ものにも負けない理由付けができる可能性がある。
結果として自分の意見が深まれば、判断基準となる軸も明確になってくるし、素早く判断ができる可能性が高まる。
素早い判断はたくさんの人から求められることだと思うし、自分がそれができるようになれば、他人に抜きん出ることができるだろう。
ただその判断基準がぶれたり、信頼をなくすようなことがあれば、今までの努力は水泡に帰すし、自分の能力向上にもつながらないだろう。
さらには自分の将来についても良い影響を及ぼさなくなる可能性が高まる。
数ヶ月後、自分がこのリーダーシップを学んだことによってどこまで成長できているかわからないけれども、リーダーシップについて考え続けることで徐々にリーダーらしくなれるんじゃないだろうかと思う。
リーダーシップは奥が深い。
実際にリーダーらしさを振る舞ってこそ磨かれていくものでもあるだろう。
何度も繰り返すが「考えること」がスタートラインであって、考えることができなければリーダーの判断基準が明確にならないし部下もついてこない。
考えることができれば多様な意見から最も正解であろうという答えを導くこともできるし、相手を納得させることもできるだろう。
次は、リーダーシップの考え方をより深くして、リーダーのあるべき方向を自分なり持ちたいと思う。
リーダーシップの手法だけではなく、実際の仕事についての明確な判断基準がある必要も求められるので、仕事の中での具体的な目標や掲げるべき夢やビジョンミッションを明確にしていきたい。
ただただ楽しく生きるだけじゃなく、周りの人を巻き込みながら自分の思う方向へ進むことができればより一層充実した人生を送れることをできるだろう。
自分だけじゃなく第三者の人生もより良いものにすると言うふうに考えればリーダーシップは非常に有効かつ皆に求められる能力だと言える。